【高崎市】外壁塗装工事(窯業系サイディング)/屋根カバー工事(MSタフワイド)

屋根・外装
2022.09.20
エリア 群馬県高崎市
施工内容 外壁塗装・付帯部塗装/屋根カバー(重ね葺き)工事
使用材料 UVプロテクトクリヤー(日本ペイント)/MSタフワイド220(月星商事)
工期 15日(足場架払を除く)
工事費用 詳しくはお問い合わせ下さい
火災保険活用 なし
助成金活用 なし

工事までの経緯

 築20年近く経ち、外壁目地のシーリング材が切れている事をキッカケに建物点検にお伺いしました。窯業系サイディングの目地は数箇所シーリングに亀裂が発生しており、ひどい箇所は完全に破断して中が見えていました。
 その他、サイディングのチョーキングも見受けられ、すぐにでも塗装メンテナンスが必要な状態でした。
 また、スレート屋根が全体的に層間剥離(そうかんはくり)を起こしており、塗装でのメンテナンスは行えないため、屋根のカバー工事をご提案させて頂きました。
 お施主様も写真を見てビックリしていましたが、今まで全く気が付かなかったとお話されていました。屋根上は普段目が届かない部分ですので、数年毎に専門業者に点検して頂くことをオススメしております。
 屋根も外壁も雨漏りリスクが高いため、お施主様とも相談し、すぐに工事を開始させて頂きました。

現地調査

 まずは、お問い合わせ頂いた外壁材のシーリングを見させて頂きました。
 シーリング材が完全に破断しており、外壁材が反り上がっています。原因は、経年劣化や地震等によりシーリングが切れてしまい雨水が侵入したことが考えられます。窯業系サイディングの主成分はセメントです。セメントは防水性を持ちませんので、シーリングが切れた箇所から雨水が侵入し、乾燥伸縮により反り返ったものと考えられます。

 一度反ってしまった外壁材はもとには戻せませんので、シーリング材にひび割れや亀裂が入っている時点でのメンテナンスが大切になります。

 建物正面の様子です。
 建てられてから一度も塗装メンテナンスをされていないと言うこともあり、外壁材の色褪せや軒天井の黒ずみが目立ちます。
 外壁材の色褪せは、主に紫外線による塗膜の劣化が多いため、塗り替え時期の目安です。

 続いて屋根を点検させて頂きました。
 屋根材はスレートと呼ばれるセメントを主成分とした屋根材です。こちらも外壁同様に塗装メンテナンスにより防水性を保たせる必要があります。
 よく見てみると、スレートの先端が剥離しています。これは、層間剥離(ミルフィーユ現象)という、雨を吸い込んだ屋根材が乾燥した後に硬化することで端部が剥がれる現象です。
 ここまでになってしまうと当然塗装メンテナンスは行えませんので、葺き替えかカバー工法が必要になります。

 屋根材の詳細です。
 層間剥離を起こしていることと屋根材の形状から、ニチハのパミールという商品が考えられます。
 パミールは、1996年~2008年にニチハで製造された屋根材で、当時有害なアスベストを使用したスレートが問題となり、アスベストを使用しない代替商品の開発が急がれていました。
 その結果、耐久性などの十分な検証もされないまま世の中に出てしまったのが原因とされており、パミールはその中の一つです。
 1996年~2009年の間に建築されたスレート屋根のお家は、当時のノンアスベスト商品を使用している可能性が高いため、メンテナンスをご検討の際は、建築会社やプロの業者に見極めてもらうことが大切です。

施工レポート

 最初に足場を架設します。
 屋根工事もありますので、荷揚げ用ステージも設置しています。こうすることで、材料を安全に置いておくことが出来ますし、施工がスムーズに進み工期短縮にもなります。
 架設と解体の際は、大きな音が発生しますので、工事前には近隣の方へご挨拶やお知らせをして騒音トラブルを避けるようにすることが大切です。
 eリフォームでは、お施主様に代わって事前のお知らせを行っています。

 屋根材の荷揚げの様子です。
 今回は、月星商事のMSタフワイド220を使用しての施工となります。
 費用は上がりますが、断熱材入りをご希望の際はアイジー工業のスーパーガルテクトをオススメしております。

 アスファルトルーフィング(防水シート)施工の様子です。
 下葺き材は、日新工業のカラールーフィングを使用しています。
 ルーフィングは、雨水や結露といった水の侵入を外部から防ぐ最終防衛ラインとなり、雨漏りの多くはこのルーフィングの劣化したことが原因となっています。

 ルーフィングを貼り終えたら、MSタフワイド220(ガルバリウム遮熱鋼板)材を加工しながら施工していきます。
 ガルバリウム鋼板は瓦と比べると約1/10の重さと軽く、日本では東日本大震災以降主流となっている屋根材です。

 仕上げに雪止めを設置して完了です。

 続いて外壁塗装工事の様子です。
 高圧洗浄を行い、外壁目地のシーリング施工の様子になります。
 劣化したシーリング材をカッターを使い撤去し、新たにシーリング材を充填する打ち替え施工となります。

 せっかくの綺麗なレンガ調を塗り潰すのはもったいないので、お施主様のご希望もあり、クリヤー塗装で色の復活と塗膜保護を期待して施工していきます。
 材料は、日本ペイントのUVプロテクトクリヤーを使用して2回塗りを行います。
 強固なシロキサン結合により高耐候性、紫外線吸収剤の働きで色あせを最小限におさえます。
 また、特殊セラミック成分により超低汚染性や防藻・防カビなどの効果もあります。

 左が塗装した箇所、右が未塗装箇所となります。
 1回塗りでも比べてみると、劣化したデザインが蘇ってきているのがよくわかります。
 今回は艶ありを使用しましたが、3分艶や艶消しも選ぶことができます。

 全ての工程が終わりましたら、塗り残しがないか確認しながらタッチアップを行って完成です。
 屋根も外壁もしっかりとメンテナンスが出来てお施主様にもご安心頂きました。
 

ビフォー・アフター

 

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